【今日の学び】理論と論理

理論と論理

 理論(theory)と論理(logic)は、通常は別々のものとして扱われ、一般的に学問といえば理論です。しかし、本質と真理を探究する本当の学問は、理論と論理を融合するところにあります。
 熱帯魚の水槽に例えるなら、水槽の中を泳ぐ魚が理論であり、それらをどのように配置し、どのような環境を整えて泳がせるかを考えるのが論理です。魚の種類や性質(理論)をどれほど知っていても、それらをどのように組み合わせ、どのような水槽空間をつくるか(論理)がなければ、美しい水槽にはなりません。
 部屋の装飾も同じです。個々の絵画作品が理論であり、それらをどのように配置し、どのような空間を構築するかが論理です。どれほど優れた作品を所有し、それらについて詳しく知っていても、ただ並べるだけでは美しい空間にはなりません。理論と論理を融合させることで、一見すると何の関係性もないような絵画と絵画をも調和させ、美しい英知の空間を創り出すことができるのです。
 学問の世界では、学際研究がこれに当たります。普通は、生物学の理論と物理学の理論は別々のものと考えます。生物学の研究者は宇宙物理学には関心がありません。逆に、宇宙物理学の研究者は、宇宙の成り立ちについては知っていても、それぞれの惑星の地質や生命については知りません。しかし、生命の起源を追究すれば、地球の誕生、さらには宇宙の成り立ちへと自然に視野が広がります。このようにすべての学問はつながっているのです。残念ながら、多くの研究者は自分の専門領域だけで手いっぱいであり、他分野に踏み込んでも評価されにくいため、つながっていると分かっていても理論同士を融合させるところまでは踏み込まないのが実情です。また、法律学の中だけみても、専門分野はいろいろあり、国際法や宇宙法というものもありますが、宇宙法をやっても特にならないので商法に落ち着いたりします。
 しかしながら、本質と真理を探究するためには、理論と論理の融合が不可欠です。理論と論理を融合できる人だけが、普通の人にはわからないことが捉えられるようになり、通常なら近づけない領域にも近づくことができるようになります。つまり、理論と論理の融合こそが、真の意味で本質と真理に到達するための道なのです。

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